書いたつもりになってたけど、まったくの幻だったのでアライズの感想書きます。
先月の終わり際ぐらいにテイルズオブアライズをクリアしました。
全体的に見て、とてもテイルズらしいテイルズだなって感じて、巷の評価はちょっと過大評価かなと思いました。
でも、個人的にはおおむね面白かった。
テイルズシリーズと言えば、戦闘。
これが良ければ大体満足だし、これが悪ければ駄作だと思ってるんだけども。
今作は良かったと思うよ。
まず、チェインキャパみたいなシステムを採用しており、TP制でないため、特技を乱発してもガス欠を気にする必要がないところが良い。
これはリメDでも感じたことだけども、どうしてこれがスタンダードにならないのか不思議なくらいだわ。
テイルズをプレイしていてストレスに思うのは、TPが切れて、グミがもったいなくて、自由に特技が使えなくて、結果戦闘が面白くなくなることだと思うのよ。
アライズはその点をある程度克服していて、さらにリメDでは短所かな、とも思った非戦闘中の回復行動にも手を入れていたこと。
アライズでの回復や補助はCPってのを消費して特技を使う感じだったけども、これは良し悪しだったなぁ、と思う。
リメDと比べて非戦闘中でも回復が出来るようになったのはいいけど、CP自体の回復のしかたに難があったかと。
別に宿で回復するのは良い。宿はノーリスクだったし。
ただ、CP回復用のアイテムが高額すぎる上、このゲームは全体的に金策の方法が乏しく、さらに言えば消費アイテムだけを購入していればいいわけではなく、装備品などにも高い金を使わなければいけないため、全体を通して常に金欠となっていた。
CPの使用用途は回復や補助のみではなく、マップ上のギミック開放などにも使うため、思った以上に消費が激しく、ダンジョン内でCPが切れた際にはアイテムで回復するか、いったん回復ポイントまで戻るかを選択するわけだけど、先述の通りアイテムは高額で入手手段が限られているうえ、常に貧乏旅である。
代わりに回復ポイントの利用は無料だが、そこまで戻ると移動がかなり面倒である。
ファストトラベルは可能だがほとんどの場合は片道のみであり、テンポの阻害になるし、なんなら再度ダンジョンを歩くうえでエンカウントしたりすると、やっぱりそこでCPを使うことになる。
この辺は金策の方法をもっとどうにかしたら良かったと思うんだけど、なんであんな形になったのかわからん。
一応、敵のドロップアイテムを売れば金策になるんだろうけど、ドロップアイテムは大概が武器や防具の進化素材になったりするので、今後の必要数がわからない状況でそれらを売るのはちょっと考えちゃうよね。
売ってもよさそうな下位の素材とかははした金になっちゃうし、もうちょっとバランスが取れたら良かったんじゃないかな、と思いました。
その辺の金策と購入品のバランスもそうだけど、戦闘に関してもっと直接的な面で悪いと思ったのは敵の硬さね。
基本的に敵は回数制限のスーパーアーマーを持ってたりして、こちらが攻撃しても易々とひるんだりしないわけ。
これはまぁ、シリーズの過去作でも見られたと思うから、まだ我慢が出来なくもない。
すぐにひるんだりしたら、こっちが延々と攻めるだけになっちゃうから、そこは良いのよ。
でも大型モンスターを相手にした時に、高い耐久のスーパーアーマーと高HPが組み合わさって、スゲェ面倒に感じるの。
しかもそういう相手に限って通らなきゃいけない通路をふさいでたりして、戦闘の回避すら面倒になるし。
さらに言えば、敵の特徴に合わせて、味方固有アクションで弱点を突いたりするんだけど、これはこれで面倒でさ。
こっちは大型一匹なら問題ないんだけど、小型が大勢で現れた時にリンウェルやシオンならまだ良いかな、と思うけど、ロウやテュオの場合がスゲェ面倒。
後者二人は相手を複数巻き込むことは難しいし、なんならシオンも難しいし。
固有アクションは連発出来るわけじゃなく、ゲージを貯めなきゃいけないわけだけど、後半になれば待機時間もいろいろ短くなるけど、失敗した場合の面倒くささがやばい。
固有アクションで言えば、フラムエッジもどうかと思ったわ。
消費するHPに対して、あんまり火力が伸びてない気がするんだよな。
エフェクトはかっこよかったりするから好きなんだけど、中盤くらいまで全然活用してなかったもんね。
あれを使う利点がいまいちよくわかってなかった。
ダウンした敵相手に追い打ちをかけるとそこそこダメージが伸びるけど、それでも消費するHPの量が馬鹿にならなくて、先述のCPの問題もあって連発しづらいのよ。
アレ、どうにかならんもんかな……。
全体的に見て、戦闘面はプラマイゼロって感じ。
アクションの面白さはあったし、画面もきれいだし、合体技もかっこよかったし、好きな面も多々ある。
けど、好きになれない面も多くあるよな、って感じ。
キャラクターは……まぁ、別に語るほどのこともないかな。
いつものテイルズよね、って感じ。
変にヒロインが降板したり、いじめが発生したり、諸悪の根源が混じっていたり、裏切り者が潜んでいたりするわけでもなく、直球でスタンダードなテイルズって感じだったわ。
べつにこれでいいでしょ。と俺は思う。
巷の評を見るといろいろ不満点はあるらしいけど、俺は『いや、テイルズだし』って言葉だけで片付けちゃうな。
その点、愛がないとも言えるのかもしれないけど。
ストーリーもまぁ、いつものテイルズだよな。って感じ。
いや、なんならちょっとスタオっぽさがあったかな、と思った。
テイルズもファンタジアはトライエースの前身が作っていたと思えば、先祖返りなのかなと感じなくもないし、なるほどなって感じ。
ただ、ゲーム本編が終わった後の方がいろいろ問題多そうだな、って思っているのを全部抱えたまま、エンディングで幸せハッピーエンドを見せられると、ちょっと乾いた笑いが漏れてしまうけどね。
お前ら、この後どうすんねん、と。
いやでも、そこも含めてテイルズっぽいよな、って思う。
被迫害者が『どこへ行っても迫害される俺たちはどこへ行けばいい!?』って聞いてるのに、『どこでもいいさ』って返す主人公がいる、いつものテイルズなのよ。
テイルズに真の意味でシナリオに期待するのは間違いなのよ。
この程度の塩梅でいい。戦闘を邪魔しない程度なら全然問題ない。
そんな感じかなぁ。
全体的にシリーズの中庸を行く作品になってたと思う。
リブートを目的としているなら、及第点どころか高得点だったと思うよ。
アライズがシリーズで一番の良作になる必要はなかっただろうし、実際、たぶんそうではないだろうしね。
これからまた、新しいテイルズが生まれてくる起点になりさえすれば、余裕でオッケーなのよ。
今後のテイルズに期待ですね。