雑記

だいぶ前から、ウチの親父がクラシアンのCMを見て『これぐらいの作業で8000円もらえるなら俺もやってるわ』みたいな面倒くさい事を言ってるの。

多分、ウチの親父はかなりアホなので、作業をするだけで8000円もらえると思ってるはずなの。

そこに付随する様々な諸作業や手間を全く考えてないわけ。

あの人の考えが浅いことは今に始まったことじゃないから、それは別に論う事でもないんだけども……俺も最近、近い心境になったなって話。

 

ここ最近、skebっていうサービスを見かけることがよくある。

いわゆるお題箱に料金を発生させるというサービスで、金を得たいクリエイターと、金を払ってでも作ってほしいクライアントにとって、とても良いサービスだと思う。

俺もモノづくりをする端っこの人間として、その存在は認識していたんだけど、やっぱり自分の創作物に値段をつけるのって、ちょっと躊躇うのよね。

こんなもんで金を得て良いのか、と言う、卑屈な根性。

いや、でも卑屈とは言っても妥当な評価だと思うねんな。

俺の作ったものに、金が発生します? って他人に聞いたらNoって答えられると思うもん。

だからこそ、俺はそのskebってサービスを横目で見ながらスルーしていたんだけども……。

skebに限らず、いろんなSNSでクリエイターが依頼を受けることってよくあるじゃん。

プロフィール欄を見たら『〇〇円で仕事受けてます!』って書いてあったりとか、そもそも名前に『〇〇@依頼募集中』みたいな書き方してたりとか。

大概の人がとても上手い絵を描いてたりして、こういう人でも『募集中』って言わない限りは仕事がないのが現在の状況なんだなー、って思ってたりしたわけ。

そんな中、俺から見ても中途半端な絵を描く人っているわけよ。

決して下手なわけじゃない。ただ、とてつもなく上手いわけでもない。

そういうレベルの人でも、仕事募集をしてるのよ。

んで、数件は実際に受注して仕事をしてます! ってアピールも見かけた。

ってことはその中途半端な絵にも需要が発生し、お金の受け渡しが発生してるわけよね。

それを見た時、俺はクラシアンのCMを見た時の親父の気持ちとリンクするわけ。

お前で良いなら、俺だって5000円くらいで依頼受けるわ、と。

ただ、でもやっぱり俺の絵にそこまで需要があるか、って言うと首を傾げてしまうんだよね。

もしかしたらその中途半端な絵にも、俺には理解できない魅力がつまっており、クライアントはその魅力にひかれて発注した可能性はゼロじゃない。

それを軽んじて、俺が調子に乗ってskeb窓を開いたところで、一個も発注が来ずに悲しい目に遭うかもしれない。

そう考えると、俺はまだskebを利用しなくても良いかな、って思うわけ。

 

でも一方で、お題箱を設置しているとわけわかんねーヤツがお題を投げてきたりするの。

俺のTLを全く見ず、お題箱のハッシュタグかなんかで適当に検索して、手当たり次第にお題を投げてるんだろうな、ってやつがいるの。

俺もお題箱を設置して初めてそういう存在を認識したんだけども。

そういう奴を弾くためのハードルとして、料金を発生させるのはアリかな、と思う。

流石に一件数千円のコストが発生するところに、手当たり次第にお題を投げたりしないでしょ、っていうね。

逆に、お前らが数千円払ってでも自分の性癖に忠実なお題を投げてくるなら、俺もその熱量に負けてやるのもやぶさかではないと思うしね。

ただこれにもちょっと問題があって、俺は別に金が欲しいわけじゃなくて、まともなお題が欲しいだけなの。

俺が『なんか落書きしたいなー』って時に、まともなお題が欲しくてお題箱を開くわけよ。

だから、金を発生させることでその『まともなお題』までも弾かれることになると、ちょっと困るんだよなー。

だから、まだしばらくはお題箱でいいや、って思ったよ、って話。

言うて、他の有名な絵描きさんより、そういう厄介なお題を投げてくる奴は少ないだろうしね。